育毛剤・養毛剤・発毛剤はそれぞれ何が違うの?

薄毛や抜け毛が気になってきたら、まず頭に浮かぶのが育毛剤ですよね。しかし、いざ育毛剤を購入しようとすると、ドラッグストアでもネットショップでも数え切れない種類の商品が並んでいます。ここでは、育毛剤・養毛剤・発毛剤はそれぞれ何が違うのかを説明します。

育毛剤とは医薬部外品で頭皮環境を改善するもの

薄毛対策に使われる製品をすべてひっくるめて「育毛剤」と呼ぶことが多いと思いますが、育毛剤というのは髪の成長を助ける働きのあるものを指します。

医薬部外品であるものが多く、厚生労働省で効果があると認められている成分を含んでいるという特徴があります。

保湿効果でうるおいを保つ

頭皮環境の改善は、髪の毛を成長させるために大切な要素の一つですよね。頭皮は環境や老化現象によって乾燥してしまいます。頭皮が乾燥することによって、痒みやフケの原因に。

痒みによって頭を掻きむしってしまうと毛根が傷つき、抜け毛を引き起こします。

また、乾燥によって固くなってしまった頭皮は、皮膚のバリア機能が失われることで皮膚トラブルを起こしやすい状態に。その他にも、頭皮が固いと頭皮の血行が悪くなって毛母細胞に髪の毛に必要が届かなくなってしまうんです。

保湿効果があることで、頭皮環境を改善し髪の毛が育ちやすくすることができるんですよ。ほとんどの育毛剤に、保湿成分が入っていると言ってよいでしょう。

血行を促進して毛母細胞に働きかける

血行が悪くなる原因は、運動不足、喫煙、酒の飲み過ぎ、睡眠不足などがありますが、血行不良は毛母細胞に栄養が届かなくなるため抜け毛の原因になります。毛母細胞に栄養が届かないと、新陳代謝や細胞分裂が正しく行われなくなります。

女性用育毛剤は男性用に比べると、血行促進の成分が低めに処方されています。頭皮が敏感になりがちな女性でも、安心な低刺激の物が多いですよ。

炎症や菌の繁殖を抑える

アレルギー症状や汚れた頭皮によって、頭皮に炎症が起きてしまうと脱毛の症状を悪化させます。特に、夏の間に毛穴に詰まった皮脂汚れは、増加したマラセチア菌が脂肪酸を排出。これによって脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こします。

脂漏性皮膚炎は、脂漏性脱毛症という脱毛症状にも繋がるので要注意!また、髪を湿らせたままにするとカビ菌や雑菌が繁殖して、痒みやフケを引き起こします。育毛剤には、このような炎症や菌の繁殖を抑えてくれる成分が配合されています。

育毛剤によく使われている抗炎症・殺菌作用の成分としては、グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウムやグリチルリチン酸ニカリウムとも呼ぶ)があります。

養毛剤とは現状を維持するためのもの

養毛剤は、ドラッグストアなどで買える化粧品に分類される製品が多いです。髪の毛の成長を助けたり毛を生やしたりするのではなく、頭皮環境を整えて清潔に保つのが養毛剤。

スキンケアをするように、副作用を気にせず毎日の頭皮ケアとして使える点がメリットです。

抜け毛を防ぐ

養毛剤は育毛剤のように、毛母細胞の活性化を助けたり血行を良くしたりする働きはありません。しかし、潤いを与えることによって頭皮環境を整え、今ある髪の毛が抜けないようにケアしてあげるのが養毛剤の主な働き。

今ある髪を健康に保つ

髪の毛を健やかに見せるのも養毛剤の役割です。傷んでパサついている髪の毛にツヤを出したり、剥がれてしまったキューティクルを保護したり、枝毛や切れ毛を防ぐといった働きが期待できますよ。

頭皮環境を安定させる

ヘアサイクルの乱れは、頭皮の乾燥や生活習慣による皮脂の過剰分泌などが原因で起こります。頭皮を清潔に保つことでヘアサイクルを正常な状態に保ち、頭皮環境の悪化による抜け毛を防止します。

年齢や抜け毛原因に関係なく、副作用というリスクを冒さずに使えるのが養毛剤のメリットですね。

発毛剤とは医薬品または医薬部外品である毛生え薬

発毛剤というのは、抜けてしまったり薄くなってしまったりした髪の毛を発毛させるもの。ほとんどが医薬品とまたは医薬部外品として処方されています。副作用があるものもありますが、治療効果も高いという点がメリットです。

血管を拡張させる

血管を拡張する成分としては、ミノキシジル、センブリエキス、セファランチン、ピディオキシジルなどをよく見かけますね。成分によっては血管を広げて血行を良くする代わりに、副作用が見られるものもあります。

血管が広がることで血行が良くなり、痒み、のぼせ、血圧低下、だるさ、眠気などの副作用が出る可能性もあります。外用薬または服用薬によって副作用の程度は様々ですが、発毛によって初期脱毛が起こる事もあります。

ホルモンに働きかける

ホルモンに働きかける発毛剤として、プロペシアという発毛剤があります。男性ホルモンの中でも脱毛シグナルを発信するホルモンを抑制することで抜け毛を予防します。しかし、これは女性が服用しても効果がなく、副作用のリスクの方が大きいので女性は使用できません。

今のところ女性ホルモンを増やして発毛するような薬は作られていません。女性ホルモンに作用して発毛させます!というような女性用発毛剤は、ちょっと怪しいので注意しましょう。

医学的に効果が認められている

髪の毛を発毛させる効果が日本で認められている成分を配合しているのが、医薬部外品です。また、臨床試験から薬の効果効能が認められているのが医薬品。どちらも、基本的には毛母細胞を呼び覚まし、ヘアサイクルを元に戻すことで発毛します。

ミノキシジルは副作用があるとされていますが、外用薬の副作用は大したことありません。また、世界でも珍しく安全性と女性の脱毛症への効果効能が認められている、パントガールという医薬品があります。

これは女性の加齢による脱毛やびまん性脱毛症、産後の脱毛に効果があり、副作用は今のところないとされていますが、発汗するという副作用があるという情報もあります。

育毛剤・養毛剤・発毛剤の使い分け方

育毛剤、養毛剤、発毛剤…どれも薄毛や抜け毛の症状に良いものだということには変わりありませんが、今の自分がどのくらい抜け毛の症状があり目的は何なのかによって使い分ける必要があります。

効果が髙ければそれだけ副作用のリスクも出てきます。そして、その副作用が抜け毛の新たな原因になってしまうことも。自分では判断できない!という人は、医師の診断や検査によって、抜け毛の原因や適切な治療方法のアドバイスをもらうことがオススメ。

間違った薄毛対策をすると、効果がないだけでなく皮膚疾患を起こすリスクや無駄な出費を増やすことになりかねませんよ。

効果 向いている人
養毛剤
  • 髪を美しく健やかにする
  • 頭皮環境を整える
  • 抜け毛を防止する
  • まだ抜け毛の症状が軽い人
  • 現状維持したい人
育毛剤
  • 毛母細胞を活性化させる
  • 血行を良くする
  • 菌の繁殖や炎症を抑える
  • 抜け毛が気になり始めの人
  • 薄くなった髪を改善したい人
発毛剤
  • 血管を広げて血流を良くする
  • ヘアサイクルを戻して発毛する
  • 毛母細胞を呼び覚ます
  • 症状が進行している人
  • びまん性脱毛症の人

育毛剤・養毛剤・発毛剤の違いまとめ

薄毛や抜け毛対策に使われる製品は、総称して「育毛剤」と呼ばれています。ですから、育毛剤、養毛剤、発毛剤と分けて調べると、ややこしくて自分に合った育毛剤を探すのに苦労してしまうかもしれません。

一番わかりやすいのは、ドラッグストアで気軽にいつでも購入できる、化粧品に分類されている商品が養毛剤。ドラッグストアでいつでも購入可能だが、医薬部外品に分類されている商品が育毛剤。薬剤師のいる薬局や医師の処方箋で購入できる商品が発毛剤だと考えてよいでしょう。