女性の粃糠性脱毛症(ひこうせい)の症状・原因・対策方法

女性の粃糠性脱毛症という聞きなれない脱毛症ですが、頭皮のいわゆる角質異常によってたくさんのフケが出たりする珍しい脱毛症なんです。ここでは、女性の粃糠性脱毛症とはどんな症状なのか、どんな原因で発症するのか、防ぐためにはどんな対策方法があるのかを紹介します。

粃糠性脱毛症の症状

粃糠性脱毛症の症状は脂漏性脱毛症の症状とよく似ていますが、現れる症状の度合いが違うんです。

フケ

乾燥する季節に起こるフケは誰でも経験したことがあると思いますが、注意しなければ見えないような小さな皮膚片がぽろぽろ落ちるかクシについているのを見る程度ですよね。フケ症だという人は、そのフケの量は多いものの、頭を触ったくらいでは落ちてこないはず。

脂漏性皮膚炎の人は大きなフケが出るものの、頭皮を見るとフケが多いのが分かるか肩についたフケが気になるといった程度です。とはいえ、脂漏性皮膚炎は症状がひどくなると脂漏性脱毛症という脱毛の症状につながるので、気が付いたらすぐに治療が必要です。

さて、粃糠性脱毛症派というと、限りなく果てしなくフケが出続けるといった特徴があります。かる~く髪の毛に触れただけでたくさんフケが落ちてきます。頭皮を確認すると、毛根を塞いで髪の成長を阻害しているのが見て取れるくらいの大きなフケが確認できます。

脱毛

粃糠性脱毛症は、大量のフケが発生します。これが粃糠性脱毛症の主な脱毛原因です。かさぶた状のフケや古い皮脂汚れが毛穴を塞ぎ、そのフケをエサにマラセチア菌が増殖します。また、毛穴がふさがっていることで皮脂の分泌ができなくなりホコリや他の細菌も付着します。

皮脂って頭皮のトラブルの元だから、分泌されない方がいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、皮脂は頭皮の潤いを保つバリア機能があるため、頭皮に必要な物質です。ややこしいですが、皮脂は多すぎたらマラセチア菌のエサになる、少なすぎると代謝が悪くなるということですね。

塞がってしまっている毛穴からは、健康な髪の毛は成長できません。このような環境の悪い頭皮から生えてくる髪の毛は、やがて細くなり抜け始めます。

痒み

フケが大量発生することで、マラセチア菌が増殖し脂肪酸を排出します。これが頭皮毛の刺激となって、強い痒みを感じるようになります。我慢できないくらいの痒みで頭皮を掻きむしれば、更なる痒みを招き負のループに陥ることに!

引っ掻いたり引っ張ったりと、強い刺激は抜け毛の原因になりますよね。この痒みによる掻きむしり行為も、抜け毛を引き起こす原因になりますよ。

脂漏性と粃糠性の違い

フケが出る、痒みがあるという点では脂漏性皮膚炎の症状とかなり似ていますよね。脂漏性は皮脂、粃糠性は角質異常が原因なんですよ。なので、原因と症状には下記のような違いがみられます。

どちらも珍しい脱毛症の症状であり、フケが出てきた時点で治療を開始すれば抜け毛まで至らずに済みますよ。

原因 症状
脂漏性脱毛症 皮脂の過剰分泌 フケがかさぶたのようなフケが出る、痒い、抜け毛
粃糠性脱毛症 角質の異常 べたつく、フケが出る、痒い、抜け毛

粃糠性脱毛症の原因

発症するのは珍しい、角質異常による脱毛症である粃糠性脱毛症。どんなことが引き金となって、角質異常を発起こしてしまうのでしょうか。正確な原因!というのは未だに明らかにはなっていないのですが、粃糠性脱毛症を起こす原因になっているのではないかというものを紹介します。

ホルモンバランスの崩れ

女性には出産後と更年期による閉経など、体のホルモンのバランスが崩れるタイミングがありますよね。ホルモンのバランスが崩れると、皮膚や髪の健康を保っていた女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が著しく減少してしまいます。

今まで大人しくしていたマラセチア菌などの常在菌は、このようなことをきっかけに増殖。脂肪酸を排出して痒みや炎症を引き起こします。

こうしたことが粃糠性脱毛症にかかわっているのではないかと言われていますが、実際のところマラセチアが異常繁殖するメカニズムはよくわかっていません。

アレルギー

粃糠性脱毛症を発症する人の多くは、アレルギー体質であることが多いと言われています。アレルギーを発症しやすい人は血液中の免疫グロブリン(5種類存在し、花粉症のようなアレルギーを起こす抗体)の働きが関係しているのではないかと言われています。

ひこうせい脱毛症も免疫グロブリンの作用と関係しているのではないかと言われていますが、今のところはっきりしていません。

シャンプーのしすぎ

フケが出てきたからと言って、洗浄力の強いシャンプーや行き過ぎたシャンプーで必要な皮脂を落としてしまうのは逆効果になります。

シャンプーをしすぎると皮脂が足りなくなり、頭皮は乾燥した状態になりますね。すると、頭皮を守っていたものがなくなり、ターンオーバーが乱れてフケを発生させます。

このような状態はマラセチア菌が増殖させ、頭皮は炎症や角質異常を起こしやすくなってしまうんです。これらは痒みの原因にもなるので、引っ掻くことで症状が悪化し粃糠性脱毛症を悪化させる可能性があります。

ストレス

女性が社会で活躍できるようになった今の社会では、仕事によるプレッシャー、不規則な生活、バランスの悪い食事、睡眠不足といった精神的・肉体的なストレスを感じながら生活している人が多いと思います。しかし、これらのストレスは自律神経のバランスを崩す原因になります。

自律神経の乱れは、ホルモンバランスまでも崩してしまったり、免疫力の低下を招いたりすることになります。ホルモンバランスが崩れると、皮膚や髪の成長を助けていたエストロゲンの分泌が減ります。

免疫力の低下は、皮膚の炎症を起こしやすくしますね。ストレスは粃糠性脱毛症以外の脱毛症の原因としても知られています。

粃糠性脱毛症の治療方法

そんな珍しい脱毛症なんかならないだろうと思っていても、加齢や不規則な生活が引き金になって発症してしまう確率は0ではありません。

では、もし発症してしまった場合、主にどんな治療が行われるのでしょうか。治療法の一例を紹介します。

粃糠性脱毛症用のシャンプー

殺菌作用のあるシャンプーで、増殖してしまったマラセチア菌を退治する治療方法です。洗浄力の強い界面活性剤入りのシャンプーとは違い、原因となっているマラセチア菌に効くシャンプーです。

抗真菌薬

粃糠性脱毛症の原因にもなっている、マラセチア菌をやっつける薬です。内服薬と外用薬があり、医師の判断で処方されます。

かゆみ止めの服用薬

粃糠性脱毛症は強い痒みを伴うので、アレルギー薬に使われている抗ヒスタミン薬などのかゆみ止めを処方されることもあります。

ビタミン剤

肌や髪の毛の成長を助けるビタミン剤を服用します。マラセチア菌のエサになる皮脂の分泌を調節します。

抗生物質やステロイド

ステロイドや抗生物質は炎症を抑える働きがあるため、粃糠性脱毛症で起きている炎症を抑えます。

ステロイドの場合内服薬と外用薬がありますが、長期にわたって使い続けると、副作用のリスクが高くなるため短期治療に向いています。症状の程度や範囲によって医師の判断で処方されます。

粃糠性脱毛症の予防方法

粃糠性脱毛症は、多量のフケと激しい痒み、そして頭皮の炎症が起こる皮膚炎が原因の脱毛症です。皮膚の症状だけでもストレスなのに、髪の毛まで抜けるのはかなりつらいですよね。

大切なのは粃糠性脱毛症にならないこと!予防することですよ。では、粃糠性脱毛症を予防するためにどんなことができるのでしょうか。

食生活の見直し

粃糠性脱毛症は、マラセチア菌が増えてしまう原因はコレだ!というようなハッキリした原因やメカニズムは分かっていません。

しかし、いくつかの要素が合わさって発症するのではないかと考えられています。ですから、私たちがなにげなく行っている生活習慣の癖が粃糠性脱毛症の原因になるとも考えられますね。

髪や頭皮の成長を助けているのは、たんぱく質、ビタミンB、亜鉛です。また、髪や皮膚を美しく保つために必要なエストロゲンの働きは、大豆イソフラボンで補うことが可能です。

これらは、髪の毛や皮膚のターンオーバーに欠かせない栄養素なんですよ。

いくら忙しくても、これらを補給しにくく塩分や油分が多いカップラーメンなどは避けましょう。たんぱく質は肉類などから。

ビタミンBはナッツ類や納豆、豚肉、ウナギなどから。亜鉛は牡蠣、豚肉レバー、ほや、牛肩などから補給できます。むずかしい場合にはサプリメントに頼るのもアリ!

刺激の少ないシャンプー選び

美容師さんたちは、市販のシャンプー剤を使っている人が少ないって知っていましたか?そして、美容室に行くと店で売られているシャンプー剤を紹介されますよね。

また営業か~なんて思うかもしれませんが、美容師さんたちは髪だけでなく皮膚やシャンプー剤などの薬液についても勉強してきたプロです。

というのも、市販のシャンプーには界面活性剤やシリコンなどの強すぎる洗浄成分が入っているものが多いのです。シリコンフリー!なんて表示があっても、ラウリル硫酸ナトリウムという別の強い洗浄成分が入っていたりします。

最近ではこのラウリル硫酸ナトリウムも話題になったので、オレフィンスルホン酸なんていう、これまた強い洗浄成分を使ったシャンプーも出回っています。

シャンプー選びって本当に難しいのですが、アミノ酸系やせっけん系が洗浄成分の頭皮にも髪にも優しいシャンプーを選びましょう。

適度な運動

肩こりや腰痛、便秘、冷え性などの症状に悩んでいる人は、運動同不足が原因かもしれません。適度な運動は、血行を良くすることと適度な筋肉が保たれることでこれらの問題を解決してくれます。

血行不足は毛細血管を通って髪の毛根に届けられている酸素や栄養を阻害しますし、内臓周りの筋肉不足による便秘はお腹の悪玉菌を増やし体中に悪玉菌が循環することで毛母細胞にも悪影響を及ぼします。

運動と言っても、今まで運動をしてこなかった人にとって激しい運動はけがの原因にもなりますし、激しい運動の無酸素運動よりもゆっくり行う有酸素運動の方が薄毛対策にはGOOD。

まずはウォーキングなどをお気に入りの音楽を聴きながら!できることから始めましょう。

ストレスをためない

ストレスを感じないようにするのは、きっと無理です。生きている以上、ストレスは感じているものなんです。大切なのは自分の感じているストレスに気づいてあげること!ストレスに気づければ、意識してストレスを解消することができますよね。

睡眠をしっかりとる、美味しいものを食べる、悩みを人に相談するなど、抱え込んだままにせずにストレス解消をしましょう。

感動系の映画を見て、大泣きしてみるのもおすすめ!泣いた後に出る脳内ホルモンはストレスを和らげてくれる作用があるんですよ。

症状が出たら医師の診察を

粃糠性脱毛症の症状が出たら、育毛剤を使っても治らない可能性が大!粃糠性脱毛症は肌の角質異常で起きている抜け毛なので、一番優先しなければいけないのは「抜け毛の原因になっている皮膚の炎症を抑える」ことなのです。

また、症状が悪化すればするほど治療に時間も費用もかかることになります。「風邪はひき始めが肝心!」なんて言葉がありますが、粃糠性脱毛症も初期のうちに治すことが抜け毛を悪化させないカギとなります。

おすすめの頭髪専門クリニック「ヘアメディカルクリニック」
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粃糠性脱毛症の治療によって髪の毛が生えてくるまで、個人差はありますが数カ月かかると言われています。

ヘアメディカルクリニックでは、無料カウンセリングを受けられるので治療を開始する前にいろんな疑問やクリニックの様子などを確かめることができて安心。

また、頭髪専門の医師がそろっているので、様々な症例から自分に合ったベストな治療法を提供してもらえますよ。クリニック自体が女性専門だったリ、待合室が男性とは分けられているというのもクリニックを選ぶうえで大事なポイントですよ。

まとめ

粃糠性脱毛症と脂漏性脱毛症は症状が似ていますが、粃糠性皮膚炎の方はフケが大きく量が多い角質異常によるもの、脂漏性脱毛症はべたついていて皮脂の異常分泌が原因。どちらも脱毛症の中ではレアな症状ですが、放っておくと悪化して治療が長引くことになります。

粃糠性脱毛症にならないためには、食生活の見直し、刺激の少ないシャンプー選び、適度な運動、ストレス解消が大切。また、症状が出てしまったときは早めに医師に診てもらいましょう。

クリニックを選ぶ際には、無料カウンセリングがあるのか?頭髪専門医師はいるのか?女性専用で人目を気にせず通えるか?など、治療が長引く場合も考えて通いやすいクリニックを選ぶことが大切ですよ。